そうなんだ その4
同じ物語の文中に「歩かせ給う」とあることや源氏物語「紅葉賀」に、紫の君が雛のなかで源氏に見たてた人形を盛装させて、参内させる真似をして遊ぶ話があります。
これによれば雛は立ち姿の人形であったらしいです。
また源氏物語の総角の巻で、病床の大君のことを「なかに身もなき雛を伏せたらんこころして、」の文から、雛はやせた、扁平な人形とも思われ、栄花物語に「いみじく美しげに御髪のかかりたるほど……」「……御髪のいとふさやかにて、肩わたりすぎておはす。
雛などにぞ似させ給える」などとあるので、女雛は長い髪をたらしていたように思われてならないです。
こうした、ままごと遊びの人形が、いつごろから飾られる人形に変っていったかは、今のところ明らかではないです。
信仰的な人形と人形遊びの風俗が互いに融合して、次第に雛人形へと形づくられ、三月の節句と結びついて雛を飾るようになり、やがてそれは女の子の誕生と成長を祝う意味となって雛を祭るようになったのです。