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2010年05月 アーカイブ

夏緑広葉樹林帯

丹沢や箱根では、海抜800m付近から夏緑広葉樹の林が多くなります。

照葉樹林帯との境界は斜面によって異なりますが、海抜1000mを越えると、照葉樹はほとんど見られなくなります。

照葉樹林帯との境目あたりでは、モミ、ツガが多いのですが、林の中に入ると下の方のモミ、ツガ林と違って夏緑広葉樹の多いのが目立つようになります。

この辺りに多いのがアカシデ、クマシデ、イヌシデなどのシデ類やコナラ、クリなどの夏緑樹。

平野部の二次林として見られるコナラの林は、本来この辺りに生活していたものらしいです。

残念なことに神奈川県ではこのシデ類の目立つあたりの植生があまりよく残っておらず、研究がまだ不十分です。

さらに登るとブナが圧倒的に優勢になってきます。

急な山腹はほとんどヤマボウシ-ブナ群集と呼ばれるタイプで、林の下に丈の高いスズタケが密集しているのが著しいです。

このあたりの沢沿いには、所によってミヤマクマワラビーシオジ群集が見られ、シオジ、カツラ、サワグルミなどの立派な林が残っています。

丹沢の夏緑広葉樹林帯

丹沢の山稜上は比較的平坦で、しかも霧が多く、土壌が湿っています。

そのためササ類が少なく、オオモミジガサ-ブナ群集と呼ばれる大型の草の多い群落になっています。

丹沢や箱根の山頂付近の西面はいつも強い風があたり、中立環境の森林が退行してリョウブなどの低木林や、ミヤマクマザサなどの丈の低いササ原になったりしています。

この夏緑広葉樹林帯は、氷期にも丹沢や箱根に存在し続けました。

しかし、この夏緑広葉樹林帯の植物や植物群落は、氷期には寒さのために神奈川県下からはほとんど一掃されています。

現在見られるものは、氷期後の1万年このかた南の方から回復してきたものです。

種類の固有性などは、夏緑広葉樹林帯に比べてかなり見劣りがします。

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